思い出のユーティリティたち


当時、HITOMIが実際に役立てて使っていたユーティリティたちを紹介します。

このコーナーはCGはありません。手抜きで、文字だけです。

マイコンのサイトでゲームの紹介ページはよく見かけますが、
ユーティリティソフトの紹介ページというのは珍しいのではないでしょうか。

掲載号 タイトル 作者様
I/O 1982年 2月号 マシン語モニタ 佐々木 哲哉 氏

PC-6001にはマシン語モニタがないため
マシン語を扱うにはこのようなモニタソフトが別途に必要になります。

1982年2月号(以下、同号と記します)にこのモニタが掲載されてからは
「I/OのPC-6001用マシン語リストを入力するにはこれがないと始まらない!」
という重要なソフトでした。

1983年の半ば頃にはこのモニタとテープフォーマット互換のモニタがいくつか発表されますが
それまでの1年半近くに渡って、I/O派P6ユーザーには必携のソフトでした。

I/O誌の売買コーナーではP6ユーザーが同号をこぞって買い求めていました。
カセットサービスもありましたがやはり皆さん、同号から安く入力したかったのでしょうね。

1982年3月号にデバッグ記事があります。

メインプログラムはBASIC製ですのでちょっとした機能の追加などが簡単にできました。
このモニタはチェックサム機能がないので、ぜひとも自分で改良しましょう。

作者の佐々木哲哉氏は他機種(MZ-80K/C)のWICSという言語の共同作者さんでもあり、
現在もゲーム業界で活躍されているようです。凄いなぁ。
(実はP6用のWICSも当時の雑誌広告に載っていたのですが、実在したのでしょうか・・・?)
http://www.gpara.com/contents/creator/bn_221.htm
http://www.gff.jp/gff/member006.html



掲載号 タイトル 作者様
I/O 1982年 12月号 ユーティリティプログラム 小宮 和彦 氏

BASICプログラムを編集するための便利なユーティリティ集です。

AUTO

オートナンバリング

APPEND

テープ上のプログラムを結合ロード

RENUM

リナンバー(部分転送機能付)

DELETE

部分削除

L&R

CLOAD後のオート・スタート

FIND

プログラム中の語句検索

復活

NEWやリセットで消えたプログラムの復活

テープチェックサム

CLOAD、CSAVE時にチェックサム機能を追加



などの便利な機能が追加されます。

このユーティリティは特にリナンバーが強力です。
指定した範囲内だけのリナンバーや、部分転送機能があります。
これは特定のルーチンだけをリナンバーしたり、
複数あるサブルーチンを部分転送機能で順番を入れ替えたりする事ができます。

FIND機能も便利でした。
指定した変数が使われている行だけをリストアップする、といった事ができました。

このプログラムを指定した番地にロードするために
サブプログラムとしてリロケータープログラムもついていました。

とても便利なユーティリティ集だったのですが、残念な点もありました。

(1)ページ1設定専用です。
How many pages? で 2以上にすると、RENUM機能とFIND機能で暴走する事があります。

これについては、HITOMIが見つけた予防策があります。
How many pages? で 2以上の環境で使う場合は
RENUM、FINDを使う直前に
ページ1を表示し、カーソルを左上へ移動する。(画面クリアでもよい)
ページ切り替えで一旦他のページを表示する。
(この操作によってページ1のカーソルの位置が、ある領域に保存される)
その後ページ1に戻り、この状態の直後にRENUM、FINDを使う。
(その保存されている位置からのメモリを、
RENUM、FINDがバッファとして利用する)


(2)mk2以降と互換性のないROMルーチンを使っているため、初代機専用です。



掲載号 タイトル 作者様
Oh!PC 1983年 9月号 PC-6021でひらがなを (調査中)

タイトルだけでは「ただ単に、ひらがなを印刷するだけでしょ?」と思われる事でしょう。

そうではなくてもっと便利なユーティリティなのですが
タイトルだけではこのプログラムの便利さがわかりづらいので、説明します。

PC-6001と専用プリンタPC-6021との組み合わせでLLISTをとると、
ひらがなはカタカナに変換されてしまい、グラフィック記号は印字すらされません。

これは、PC-6021がANK文字しか内臓していないためです。
PC-6001専用のプリンタのくせに、PC-6001のフォントを内臓していないのですね。
そのため、PC-6001側のLLISTコマンドがそもそも
ひらがなやグラフィック記号のキャラクタコードをプリンタ側へ出力しないように
ANK文字へ内部変換してからコードをプリンタへ送信しています。

PC-6021でのLLISTには他にも問題があります。
初代機の画面は横32文字なのですが、PC-6021は横40文字なのです。
長い行は折り返し位置が違うために
画面と印刷リストを見比べた時に戸惑ってしまう事があるのです。

「えー? でも、マイコン雑誌のリストはちゃんと
      画面と同じフォントで横32文字で印刷されていたじゃん」

と思われる事でしょう。

あれは、画面に収まる分だけリストを表示して
それをLCOPYで画面をそっくり全部ハードコピー印刷して
その作業を何回も繰り返して
たくさん出した画面ハードコピーを切り貼りして、それを雑誌に載せていたのです。

大変な作業ですね。当時はどのマイコン雑誌も同じ苦労をしていたのです・・・

もうお分かりでしょう。
このユーティリティはBASICのプログラムリストを
画面でLISTで見るのとそっくり同じイメージで印刷してくれるのです。

「PLIST」というコマンドを独自に拡張します。使い方はLLISTと同様です。

メモリ内部にBASICプログラムの1行分データをビットマップ展開し
それをハードコピーデータとしてPC-6021へ出力し
それを全行分繰り返す・・・という処理を自動でしてくれます。

HITOMIも当時、BASICプログラムのデバッグに大変助けられました。

当時の全雑誌編集部に教えてあげたい便利なプログラムです。



掲載号 タイトル 作者様
ASCII 1983年 7月号 Debug 60 (調査中)

マシン語プログラムのデバッグ作業をするためのユーティリティです。

すでに掲載誌も手元になく、どんな機能があったのかもうろ覚えなのですが・・

マシン語モニタ機能
逆アセンブラ
マシン語のトレース実行
ブレークポインタの設定

などが、主だった機能だったような。

HITOMIはもっぱら、逆アセンブラのために使っていました。



掲載号 タイトル 作者様
市販ソフト EXASコンパイラ 藤原 博文 氏

PC-6001のBASICプログラムがマシン語並みのスピードになる
画期的なROMプログラムでした。

おそらくPC-6001のROMプログラムとしては最も売れたのではないでしょうか。

PC-6001の発売が1981年11月10日で、このコンパイラの発売は1982年9月1日。
わずか10ヶ月の間にコンパイラを完成させ発売まで漕ぎ着けたのですね。

こうしてユーティリティソフトを振り返ってみると
PC-6001って実に恵まれたマシンだったんだなぁ、と思います。
コンパイラがあるなんて!

このコンパイラは市販ソフトでしたが
I/O 1982年11月号に全ダンプリストと藤原博文氏の設計思想が掲載されました。

ダンプリストが載っていたといっても
ROMライタを持っていないと入力しようがありませんでしたが。

作者の藤原博文氏は、TK-80用BASICコンパイラなども開発されているようです。
現在もプログラミングやパズルの本などを出版され活躍されているようです。凄いなぁ。
http://www.pro.or.jp/~fuji/
http://www.timedia.co.jp/content/fujiwara.html



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